Stranger in Wonderland

一昨日の夜いつもより遅くまで働いて疲れてぼんやりしていたのか、会社の駐車場から出るときに隣を見ていなかったようだ。バックで出るのに思い切りハンドルを切ってしまい、上司の車に思い切りつっこんでしまった。ケガはなし。うわ!と思ってすぐに離れようとしたけど、下手に動かすとさらにダメージが大きくなりそうなので、あきらめてオフィスに戻り、上司に I’m really sorry. I hit your car. と伝えた。彼は、驚いた顔をして、オオーウ、カワイソウ、と(日本語で)言い、一緒に現場に観に行った。とりあえず車を離そう、と、外から見てもらいながら車を動かそうとしたけどやっぱり危ういかんじ。うむむ。Wait, let me do something. と言われじっとしていると、上司が自分の車を動かして何度も切り返してやっと離れることができた。

まずは上司カーのダメージのチェック。嗚呼、すり傷も凹みもある。ただ、元々傷と凹みだらけなので、新しくついたのがどれだかわからないのが唯一の救いだった。給油口も開くし、まあ大丈夫だよ、と言ってくれるやさしい上司。修理する?と聞くと、いやーいいよ、ここにもここにも、6年前とか10年前とかについた傷あるし、今回のはまあ大したことないし、とのこと。 一方、わたしの車は、またもや右前方バンパーがくしゃっとつぶれた(前回は左前方)。ああ、もうほんとへこむ。とりあえずその日はそのまま帰る。

家に帰ってGEICOのサイトで他人の車を傷つけた場合の補償を確認。明日、上司にわたしの車保険であなたの車のダメージをカバーできるよって言おう。修理することになるなら保険使うし、それでももし修理しなくて良いというなら、保険を使うかどうかについては考えなおそう。さいきん更新があって月$40くらい高くなったので、これが前回保険を使ったせいなのかどうかよくわからないけど、さらに上がるのは避けたいし。

翌朝、会社で挨拶するときに、Is your car working well? と聞くと、ハッハッハ問題ないよー、とのこと。保険のことを言ってみたら、意外な答えが返ってきた。It doesn’t worth it. なんだって。どういうこと?と思ったら、6年前にぶつけられたときに、保険屋さんに調査と見積してもらったら、この車は保険で修理するに値しない、と言われて、修理してもらえなかったそうな。オウノウ!そんなことあるのか。

きのう給油口のところぶつけたので心配してたんだけど、と言うと、大丈夫大丈夫、見る?ってこともう一度ふたりで駐車場へ。明るい中でもういちどひととおり点検し、大丈夫よ、ってことで落ち着いた。わたしの車については、バンパーだけなら$1K行かないんじゃないかな、保険の deduction はどのくらい?$1K?そんなら使わないで自分でなおした方がいいかもね。だって6ヶ月のうちに2回でしょ?ハッハッハ。たぶん保険料上がると思うよ。下がるまで3年かかるよ。とアドバイスまでしてくれた。なんてやさしいんだ、上司。

そして今朝、出社前に近くの良さそうな修理屋に寄ってみた。受付で、見積もりお願いします、というと朝一なのですぐに担当者が出てきて見てくれる。やっぱりフロントバンパーを交換することになるらしく、見積もりは$1.1Kで予想と変わらないくらい。これくらいなら保険使わず自分で払うけど、小さい金額ではないので交渉してみる。「フロントバンパーを交換せずに直せませんか?」「いやー、無理」「擦り傷はそのままで良いので、大きい凹みだけ直したいんです」「ちょっと待ってて。鍵貸して」と言われ、鍵を渡すと車を裏の修理工場に持っていったようだ。10分後に戻ってきたら、あら不思議!大きい凹みとが消えて、バンパーが外れかけていた場所もきちんとはまっているよ!

おお…こ、これは…すごい!えーとお支払いはどうしたら…とかもぞもぞしていると、キャッシュは持っているかと聞かれる。クレジットカードしかない、と答えたら、じゃあいい、みたいなことを言われ、結局チャージされずに無料で直してもらってしまった。お礼を言い、ビジネスカードだけもらって出社。

さて、こういう場合はお礼はどうしたら良いんだろう。出社してとりあえず上司に、見積もりしてもらってきたんだけど、$1Kでした。と言いたかったのに、$10Kでした、と言ってしまい、What!!!!???? とびっくりされました。わたしもびっくりしたよ。数字難しいよ。ひととおりの顛末を報告し、この場合、彼はチップが欲しかったのでしょうか?あとから何かお礼をしたほうが良い?と相談してみたら、アメリカ人でも悩むところらしい。結局、正式にはチャージされないので袖の下(money under the table)を渡すかどうかってことなのよね。渡すとしたら$40-50くらい?、でも担当者が顔見知りとかじゃないのなら何もしなくても良いのでは、とのことでした。あとから事務所に行って、人の目を盗んで袖の下を渡すのも難しそうだし、Thank you カードを添えて郵送できるギフトカード(プリペイドのクレジットカードとか)を送ろうかな。

ぶつけた後: Before

凹み修理後: After




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Yuko Honda Morita (yukop) : yukop.com
飯能→東京→シリコンバレー。夫と猫2匹と暮らしてます。作ったり学んだり踊ったりするのが好き。
Born in Japan, living in California with my husband and two cats. "A bit of a geek and a bit of a geek fan and a bit of an artist." ->

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