I Got a Job!(または夫の海外転勤についてきた妻のアメリカ就職活動の記録)
2014-08-25 Monday2014年2月1日に渡米して7ヶ月弱、このたび就職が決まり、翻訳会社で働くことになりました。仕事を辞めて配偶者の転勤についてきて、新しい土地で職を見つけるまでの記録です。
簡単にわたしのバックグラウンドを書いておくと、 約10年HTMLとかCSSとか書いたりしてて、直近は広告配信プラットフォームのサポートなど1年半、マーケティング8ヶ月で、TOEIC スコア 905。海外留学、在住経験なし。サポートやマーケティングは高度な英語でのコミュニケーション能力が必要になりそうということもあり、Front-End Web Developerのポジションを探したいけど、そのためには約3年のギャップを埋めつつ必要な技術や最新のWeb開発事情を勉強しなくては、さらに英語力も向上させなくては、うおお厳しいわー、という状況でした。
生活立ち上げのための事務手続き期
夫のビザはL1なので、その配偶者ビザということでわたしはL2です。アメリカで働くためには労働許可証、すなわち EAD (Employment Authorization Document)が必要になるので、申請して取得しました。社会保障番号、すなわち SSN も同日に申請して取得。
- 2月13日、SSN と EAD を申請。
- 2月23日、SSN 取得。
- 3月5日、元同僚の紹介でジョブインタビューの機会を得るも、撃沈。英語力不足と準備不足を痛感する。
- 3月17日、EAD カード入手。
英語力向上期
3月に、元同僚にとあるポジションを紹介してもらい突発的にジョブインタビューに臨みましたが撃沈、その反省から、春夏は英語を鍛えるためにアダルトスクールに通ったり、Coursera のコースを取ったりしてました。
- 3月下旬〜5月下旬、 Mountain View Los Altos アダルトスクールの ELS 春学期にて、Grammar & Writing と Conversation のクラス。
- 4月上旬〜6月上旬、Coursera で Programming for Everybody を修了。
- 6月中旬〜7月下旬、Coursera で Writing のコース を修了。ここで英語学習ブレイクスルー。
- 7月初旬〜8月中旬、Santa Clara アダルトスクールの ELS 夏学期にて、Advanced Writing と Conversation のクラス。
春学期は、クラスメイトとの会話もぎこちなくて、ついていくのに必死でした。夏学期は人に話しかける敷居がさがり、気楽にコミュニケーションできるようになりました。春も夏も、会話のクラスは夜の時間帯だったので、働きながら ESL(English as a Second Language) クラスにも通ってるという人も多くて、そういう人たちに仕事の話を聞いたり、励ましてもらったりできたのは良かったです。
夏のクラスで隣の席だった台湾女子が、同じく仕事を辞めて夫の転勤についてきて現在仕事探し中、という Web Designer だったこともあり、はじめて自分と近い境遇の人に会えて、だいぶ励まされました。Nova Job Center という施設で Resume や Job Interview のワークショップがあるよ、と教えてくれたのも彼女。
Conversation の先生には、Cover Letter 提出前にレビューをしてもらったり、Job Interview の練習にも付き合ってもらいました。「先生にお願いしたらきっとやってくれるよ」って話は、春学期のクラスメイトに聞いていたので、ためらいなくお願いすることができたし、先生もこころよく引き受けてくれました。最終的には Reference もお願いして、こちらもこころよく引き受けてくれました!ありがたや。自分がやろうとしていることをいろんな人に話しておくと、情報をもらえたり助けてもらえたり、いいことがある可能性が高まると感じました。
職探し開始から決まるまで
6月下旬〜8月上旬
この頃から気を取り直してふたたび職探し開始しつつ、最近のWeb開発の勉強計画も立てました。indeed.com とか Monster とかの大手求人情報サイトで探して、まずは5社ほど応募。
人材エージェントから1件連絡があり、応募したのとは別のポジションを紹介されました。某社の日本のデベロッパー向けのテクニカルサポートだそうで、Qualification 的には大丈夫そうだしトレーニングもある、ただ日本時間に合わせた勤務時間なので 4pm から 1am と。うーむ。夫と相談して、生活パターンを考えてみたけど、あまりにもすれ違いになってしまうので厳しいと判断し、返事をしました。そしたら、週5日のうち2日は、半分会社勤務、残り半分の夜の時間は自宅作業、ということもできるよ、と提案してくれたけど、それでもやはりすれ違いなので、丁重にお断りしました。
もう1件は、求人情報サイトに登録しておいたレジュメ経由で、日本のマーケティング会社のベイエリア出張所的なポジションの紹介。Cover Letter と Resume を送ったところ、別の候補者が選考に進んでいるので、その人が決まらなかった場合に改めて連絡します、とのこと。こちらも、日本時間に合わせた勤務時間、という話でした。
仕事探しは長期戦になると思っていたので、秋学期はコミュニティカレッジにいくつもりで Foothill College のプレースメントテストを受けました。結果は ESL のレベル1〜6のうち 5。6まで進んだら次は ネイティブスピーカーと一緒の English のクラスを受けられる、ということで自分のレベルを確認できたのはよかったです。先が見えたことで、早く ESL を脱したい!と思えるようになりました。ここではじめて駐車違反チケットを切られたのは痛い思い出です。$45!
8月上旬は、San Jose Jazz Summer Fest のボランティアに、勇気を出して行ってきました。非ネイティブの集まりの ESL ではない、普通のネイティブスピーカーの中に入っていくことに慣れたくて。アメリカ歴の浅い外国人相手とか関係なく、容赦なく早口で喋ってくるので、雑談は何言ってるのかわからない部分もあったけど、ビール係としての任務は完遂できたので自信になりました。ジャズを聞きにきているお客さん相手なので基本的にみんなご機嫌で、接客も見よう見まねでなんとかなって、楽しかった!
8月中旬〜8月下旬
8月12日に、Nova Job Center という職安的な施設(連邦政府資金援助を受けた非営利団体)のメンバーシップ登録&オリエンテーションに行きました。就職活動を4つのフェーズに分けて、それぞれにフェーズに向けたクラスやワークショップ、さらに1:1のキャリアアドバイジングもすべて無料で受けられます。なんてすばらしいの!ちなみに 1. Focus, 2. Resume & Application, 3. Job Search & Networking, 4. Interview, Negotiate となっています。わたしが受けたのは、最初のオリエンテーション、ウェルカムアポイントメント、インタビュー向けクラスとワークショップ、LinkedIn講座。アメリカ流就職活動を知るのにすごく役に立ちました。インターネット上にも図書館にも無料でアクセスできる情報がたくさんありますが、選択が難しいし時間もかかります。キャリアアドバイジングの専門家に効率よく教えてもらえるのはとても有用でした。
今回決まった翻訳会社は、8月5日にベイスポの求人欄で見つけ、8月6日に Resume(英語)を送り、翌日メールで連絡が来て(英語)その日の夕方に電話インタビュー(日本語)、8月18日に面接とテスト(英語)を受け、8月23日にオファーレターを受け取りました。
オファーレターが出たあとは、ネゴシエーションというフェーズがあるのだけど、わたしはオファーの内容に特に不満もなかったし、強気に出てみる勇気もなかったので、そのまま受けました。
職探し TIPS
図書館でいろんな種類の職探し本を借りて拾い読みしましたが、結果的には Nova Job Center がものすごく役に立ちました。クラスやワークショップの内容も素晴らしいし、キャリアアドバイザーに直接聞きたいことを聞けるのも、職探しをしてる人たちに実際に会えるのも、全部良かったです。
ネットワーキングは重要
Job Center で印象的だったのは、クラスの中で必ず隣の人と交流する機会をつくること。オリエンテーションもそうだったし、インタビュー向けのクラスでも、自己紹介や、自分の Summary Statement をお互いに言い合い、フィードバックする、という機会があり、Meet New People とか Networking とかいう言葉をよく耳にしました。 The Job-Hunter’s Survival Book という本には、ネット上の Job Posting から就職につながるのは 10% くらい、コネを利用した場合は 60~70% くらい、と書いてありました(数字はうろ覚えですすみません、でも確かそのくらい)。 アメリカはコネ社会と言われますが、本当にそうなんだろうなーという印象。
マーケット調査と戦略
どの職種を狙うのか。どのくらいの規模の会社を狙うのが良いのか、その規模の会社はどこに求人を出しているのか、などなど。会社について調べるには会社四季報的な ReferenceUSA や AtoZdatabases というサイトがあり、契約しないと使えないけど図書館はたいていこういうの契約してるので、図書館カードホルダーになれば参照できるよ(詳しくはお近くの図書館のサイトへGO)、とか職種による給与レンジがどんなかんじかは Glassdoor や Salary.com で調べられるよ、とかは教えてもらえてすごく助かった。仕事探しでの indeed.com, Monster, Claigslist, LinkedIn の使い分けとかについては Nova ウェルカムアポイントメントで触りだけ教えてもらいました。indeed.com とかの大手は、求人を出して数時間で数百件、1日で数千件くらい応募がある、というようなことを言ってました。Claigslist にはもっと小さい会社の求人とか、大きい会社の急募とかが出る傾向があるとのこと。仕事決まってなかったらこの Focus フェーズのワークショップも受けるつもりでした。
そんなことは知らず最初はけっこう indeed.com を見てましたが、そんなおそろしい競争率の中、競争相手には現地の人もたくさんいるし、キャリアのギャップもあるし、アメリカでの職歴も学歴もない、ということで語学力でも技術力でもほぼ勝ち目なし!しかも知り合いとかぜんぜんいない会社にアプライしてたし、そりゃあ返事来ません。なので、作戦を変更することにしました。
「日本語ネイティブスピーカーであることが武器になり、かつ今までの経歴を活かせる仕事を探す」
今回決まったポジションは、日本語スキルが武器になるものでした。ベイスポという日本人向けの媒体で求人を見つけたのも良かったのだと思います。それにしてもコネも業界経験もないわたしを正社員にしてくれたのだから本当にラッキーだと思います。あとからわかったのだけど、自社サイトの更新やマーケティング的な部分にも携わってほしいとのことだったので、新しいことをやりつつ、いままでやってきたことを活かせそうです。
レジュメとカバーレター
応募するためには、ポジションに応じて Resume も Cover Letter もカスタマイズする必要があります。時間もかかるし、自分の職歴を振り返って見つめ直し、自信たっぷりにアピールするように書くのはきつい作業ですが、ここはしっかり時間と労力をかけるべきところ。わたしは ESL の先生にレビューしてもらいましたが、今回仕事が決まらなかったら Nova Job Center で Resume 書くクラスを受けるつもりでした。ページ数もそうだけどフォーマットも良し悪しがあるらしくて(テーブルを使うと機械でうまく読めないからよくないとか言われた)、そういうのも教えてくれるっぽかった。結局行ってないので詳しくはわからないけど。
面接対策
Nova Job Center で面接への具体的な対策を教えてもらえたのは助かりました。
一般的な面接における、基本的な4つの質問に対する回答の作り方は、すごく役に立ちました。少なくともこれだけでもしっかり作って、すらすら言えるように練習しておけば、質問された時にどれかの回答に結びつけて自分の言いたい話に持っていく、ということがやりやすいです。資料はこちら、Interview Techniques @ Nova Job Center 。面接質問リストはぐぐると見つかると思うので、基本4つが用意できたら、バリエーションとして用意するといいと思います。
以下は、個人的に、今回聞けてよかったなーというアドバイス。
- 新しいフィールドに挑戦する場合は、過去の経歴の中から Transfer できるスキルや経験を話す。
- 自信がなくても否定的なことは絶対に言わない。できることにフォーカスする。
- 面接はその場限りのショーと思え。実際働くことになったときに面接と同じ態度は期待されないから気にすんな。(これは学校の先生が言ってた。気楽になった)
こうして書いてみると、まだまだやれることは全部やったという状況には程遠く、タイミングと運が良かったな、というかんじです。人と会って自己紹介する時に、仕事探してるんだーって言うとか、先生にレジュメとカバーレターのレビューとインタビューの練習をお願いしてみるとか、職安的な施設に行ってみるとか、とにかく外に向かって動き続けたのがよかったのかなと思います。正社員になるのひさしぶりだし、自分で稼いで自分の銀行口座に定期的に給与が入ってくるのはひさしぶりです。うれしい。
就職祝いってことで、夫に寿司が食べたい、とお願いしてSushi Tomiに連れてってもらいました。半年以上ぶりのお寿司は、染みわたるおいしさでした。帰りの車の中でずっと、お寿司おいしかったねー、って言ってた。
さー、仕事がんばるぞー!
San Jose Jazz Summer Fest でボランティア
2014-08-10 Sunday8月8日から10日に開催された San Jose Jazz Summer Fest、最初は普通に観にいこうかなー、と思ってました。でも、ひとりで普通に観にいくのもちょっとさみしいし、夫は祭りにもジャズにも興味ないから誘えないし、と迷っていたところ、ボランティア募集、とあったので申し込んでみました。ポチッとすると Go Volunteer というボランティア登録サービスに飛んで、そこでは San Jose Jazz 以外にもいろんな団体がボランティアを募集しています。へー、こんなのあったんだなー。入場時のリストバンドのチェック、ステージのセットアップ、会場内なんでも案内係、VIP対応、物販、ドリンク売り、などの中から、無理せずできそうなのはどれだろうと数日考えた末、ビールブースにすることにしました。カフェバイト経験があったことと、同じ仕事を担当する人数が多かったのでもし何かあった時に助けてもらいやすいと思っての選択でしたが、これは正解でした。
さて、わたしのシフトは金曜の4時半から7時半と、土曜の10時から15時半。当日の何日か前に、メールでリマインドと指示が届きます。ボランティアは自分のシフトの30分前にボランティアセンターでチェックインすること。パーキングの案内もありましたが、金曜の夕方は混んでそうだなーと思ったので、最寄りのCaltrainの駅まで自転車で行き、そこから電車とバスで会場に向かいました。さっそくボランティアセンターが見つからなかったので、同じくウロウロしてた人たちに聞いたら逆にチケット販売所を聞かれ I don’t know, sorry と答え、次にボランティアTシャツを着た人を見つけたので場所を聞き、無事にたどり着きました。サインをしてチケット代わりのリストバンドとTシャツ、ドリンクチケットを受け取り、それからチェックインをして自分の担当の確認をして、いざ出陣。
超ドキドキしながらビールブースにつくと、すでにふたりいて、まずは自己紹介と握手。ブースは真ん中にビール車を挟んで左右対称でふたつあり、タップから注ぐようになっています。ビール車はまだ準備ができていないようで、IDチェック済みのお客さん用の青いリストバンドをちぎるくらいしかやることない。さらに、アルコールは17時以降にならないとサーブしてはいけないというお達しがあり、ゆるゆるとしたスタートでした。ときどき来るお客さんに “Sorry, we don’t serve alcohol until 5:00” とか言ったりするくらい。ステージがはじまるのが18時半だったので、まだお客さんもまばら。それにしても、このビールブースから道を挟んですぐのところにメインステージがあったので、ステージも見えるし音も聞こえるし、最高の立地です。
18時半の Bootsy Collins が近づくとだいぶ人も増えてきて、となりのドリンクチケットブースには列ができ、ビールブースも賑わってきました。見よう見まねで “Hello, how are you?”, “How can I help you?”, “What would you like?”, “Can you show me your photo ID?”, “Here you go.”, そしていちばん大事なのはビールの名前を言えること!あとは、水はどこ?と聞かれ水はあっちのブースですよと案内したり、キャッシュで払おうとするお客さんには、隣でチケット買ってくださいね、など。音楽を聞きに来ている人たちなので基本的にみんな機嫌がよく、看板に出ているビールの種類がなくても、”だってサンノゼだもの” で笑って収まるし、踊りながら買いに来る人や、”Are you ready for the music?” からはじまって延々とアメリカの音楽の歴史を解説してくる人もいて、たのしく働けました。タップから注ぐのも、最初は泡だらけになったけど、シフトが終わる頃にはすっかり上手になりました。労働のあとの一杯はおどろくほどおいしかった!そして音楽はあんまり聴いてなかった(余裕なくて)!
翌日、土曜日は朝一からのシフトだったので車で行きました。会場近くのPublic Parkingに余裕で止められました。1日で$5。この日同じブースにいたのは、地元のイベントボランティア常連のベテランおっちゃん。San Jose Jazz はほぼ最初からずっとボランティアしているらしい。隣のブースにもボランティア仲間がいるし、顔見知りが何人も挨拶していくし、顔が広い。10時半からのシフトだったんだけど、12時にならないとサーブしない、メインステージも12時からのスタート、ということでヒマすぎて、みんな「すぐ戻る、ちょっと荷物みてて」とかいって入れ替わり出ていき、わたしは特に行くところもないのでブースで留守番。12時ちょっと前くらいにビール車の準備ができて、営業開始。12時からのSnarky Puppy、14時からのSoul Rebels、今回はちょっと聴く余裕もできて、踊りながらサーブ。同じブースで金曜に一緒だった何人かは2日連続また一緒で、日曜も来るっていう人もいた。わたしは15時半まででおしまい。
そういえばふだん暮らしの中で感じる人種比率と比べて黒人率が高かったのが印象深かった。やっぱジャズ祭だからなのかねー。ベンチで向かい合って座った知らない人同士の会話で “なんちゃらかんちゃら、bro” とか言ってて bro って言ってるの生ではじめて聞いたし、見知らぬ異性に対する呼びかけで “honey” って言われたのもはじめてだった。Steely Dan コンサートは白人率高かったな。
シフト後は、せっかくサンノゼに来たので無印良品に寄り、Philz Coffeeのミントモヒートアイスコーヒーを飲み、またふらっと会場に戻る。Next Gen Stage というところで San Jose High School All Stars がはじまるところだったので、保護者やクラスメイトに混じって聴いていきました。Big Band は大好きで、高校の音楽部でもやったことあるし、高校から大学まで在籍してた市民楽団でもやったし、大学のサークルも数ヶ月だけやったし、懐かしすぎてぞわぞわしながら聴きました。Los Gatos Saratoga Big Band という地元のビッグバンドも聴きたかったけど時間が合わず残念。でもカレンダーを見ると月一くらいで演奏活動してるようなのでみにいこうっと。
Lang-8 で英語の日記を書く
2014-08-04 MondayLang-8 という、世界中の語学学習者同士で日記を添削しあうサービスを使いはじめました。日本語を学んでいる人の日記を日本語母語話者が添削し、英語を学んでいる人の日記を英語母語話者が添削する、という Language Exchange のようなものです。
Lang-8 は語学のソーシャルラーニングサービスです。 現在190ヶ国から73万人に使われており、80言語ほどが学習されています。 ユーザー数の7割が海外のユーザーさんというのも大きな特徴です。
ダッシュボードには自分が母語として登録した言語を勉強している人の日記が出てきます。友達登録をすると、友達の日記がダッシュボードの一番上に出てきます。一行ずつ添削するようになってるので、全部添削してもいいし、気になったところだけ添削してコメントもでき、なかなか気軽に参加できます。
1ヶ月ほど使ってみての感想を記しておきます。
よいところ
1. たくさんあった細かい文法エラーが減ってきた
自分で書いた文章を何度も見なおして、よし、と思って投稿しても、主語と動詞の対応、時制の一致、単数複数や冠詞、など基本的な文法ミスがたくさんあります。指摘されて見なおしてみると、あまりにもあからさまな間違えっぷりで、「これ、文法エラーを直しましょうっていう問題として出てきたら絶対どこが間違いかわかるのに…」と思うとだいぶくやしいです。ライティングの練習をはじめた頃はそんな文法エラーがたくさんあり、Lang-8 でも直される箇所が多かったですが、続けているうちにあからさまな文法エラーは減ってきました。
2. より自然な言い回しや、別の表現を学べる
日本語で考えたことを英語に翻訳して文章を書くと、意味は通じるけど表現としては不自然、となることが多いです。また、英語で考えて書いても、英語的表現をたくさん知らないうちは、どうしても不自然な文章になる場合があります。
そういう部分をどのくらい添削してくれているかはわからないけど、「こっちの表現のほうがより自然だよ」「別の言い方でこういう表現もあるよ」と教えてくれる人もいるので、知らなかった単語やフレーズを学ぶことができます。
3. 日本語について考えなおすきっかけになる
人の書いた日本語の日記を添削してみると、正しい文章、自然な文章に直すのはそれほど難しくなくても、どうしてこの方が正しいのか、自然なのか、について解説しようとすると悩みはじめます。できる範囲でなるべく役に立つコメントをしようと知恵を絞ります。
そうして書いたコメントに対して、日記を書いた人から、よくわかったよ、ありがとう!と返信があったり、別の添削者から Good がついたりすると、ちょっとうれしい気持ちになれます。言語と文化ってつくづく切り離せないものなのだなあと実感します。
##注意すべきところ
1. 添削のレベルや精度は人それぞれなので、結果は参考程度に
人によって赤入れするレベルがけっこう違います。自分で添削してみると悩むのが、「このままでも意味は通じて会話は成り立つだろうし、悪くはない。でも日本語としては不自然」というレベルの文章に対してどう添削するか、です。他の添削している人を見ると、それは良しとしてスルーしている場合と、「あなたの表現でも大丈夫、通じるよ。でもこっちのほうが自然な表現だよ、理由はこれこれだよ」と親切に解説している場合があります。わたしもできるだけ後者のように解説をしようと試みています。
ただし、添削してもらったからこの文章はばっちり正しい!とは言えないので、参考までに、というスタンスでいると良いと思います。
2. 添削がつきにくい問題
母語と学習言語の組み合わせのバランスで、添削がつきやすい組み合わせ、つきにくい組み合わせがあります。詳しくは見ていませんが、英語母語話者の日本語日記はかなり人気があって、たくさん添削がついているように見えます(添削がまだついてないな〜と思って添削してみると、送信してリロードしてみるとすでに自分以外に2~3件ついてたり、とかよくあります)。日本語母語話者で英語の日記を書いている私は、最初の頃は投稿して数時間で1件添削をもらえるかんじでしたが、最近は24時間以内には1件つくかどうか、というかんじです。添削がもらえない場合もあります。
自分の日記に関しては、あまり長い文章は添削するのも大変なので短めにしてみる、興味をひきやすそうなタイトルをつける、Native language version もあわせて投稿する、など。添削活動に関しては、なるべくたくさん添削をする、添削時は役に立ちそうなコメントを残す、日記の内容にポジティブなコメントをする、趣味が合いそうな人を見つけて添削する、その中で仲良くなれそうな人やよい解説をしてくれる人を見つけたら友達申請してみる、などいろいろ工夫している最中です。
というわけで
Lang-8 とってもいいです。コメント欄での交流もたのしみのひとつです。「あなたの英語はとてもいいよ、このまま続ければすぐに fluent になるよ」とか「Poetic でいいね。楽しく読みました」とか、ネイティブスピーカーにほめてもらえるとすごくうれしい。お世辞かもしれなくたって、ほめられてやる気が出てがんばれるならよしとしようじゃないか。母国のことについて書いた内容に関して興味を示してくれたりするのもうれしい。ライティング強化月間中はガンガン使おう!強化月間が終わったらそのあとはまた考えよう。
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Author
Yuko Honda Morita (yukop) : yukop.com
飯能→東京→シリコンバレー。夫と猫2匹と暮らしてます。作ったり学んだり踊ったりするのが好き。
Born in Japan, living in California with my husband and two cats. "A bit of a geek and a bit of a geek fan and a bit of an artist." ->
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